多摩ニュータウン別所地区(第12,13住区) †
第12・13住区を構成する別所地区は公団施行エリアであるが、第12住区のうち京王堀之内駅周辺にあたる一部については当初、東京都住宅供給公社が単独で施行者となり「12-2住区」として開発が進められ、戸建て分譲地において昭和55年12月に入居開始した。しかしながら公社は、同様に単独開発する予定だったすぐ北側の第19住区で、現地の酪農家たちによる強烈な反対運動にあっており、事業に悪影響を与えていた。そんななかで公社による第19住区の開発は困難となり、比較的好条件の「12-2住区」はともに公団に事業が引き継がれたのである。公団は開発するにあたって、既存の開発地区と比べて西側で地理的な割安感があることから、この地区の団地ではデザイン性を追及した。また、見た目に差異のあった公団分譲住宅、公団賃貸住宅及び都営住宅のそれぞれのデザインを統一し、住棟配置も「コミュニティをミックスする」ように配慮された。公団施行部分としては平成2年3月に入居開始し、起伏に富んだ地形の中で、その高低差を生かした魅力的な住宅が数多く建てられている。なお、東京・四谷にあった日本最古の陸橋「四谷見附橋」が移築された長池公園は、自然の湧き水で形成された池と、池の周辺の森林と合わせて保全するよう計画された。ここから流れ出した水は、京王堀之内駅付近までの全長約2kmに渡って地区を縦貫する「せせらぎ緑道」を通って流れ、緑道と一体的に建設された公社住宅「ノナ由木坂」とともに親水空間を形成している。南大沢駅に近い地区西部では、南大沢地区の一部で実践された「マスターアーキテクト方式」を用いた和風の街づくりも計画されていたが、バブル崩壊による景気低迷で白紙となり、そこには民間の高層マンションが林立するに至っている。
旧公団分譲 †
公社分譲 †
民間分譲 †
UR賃貸 †
都営 †
| 所在地 | 入居年月 |
別所団地 [写真あり] | 八王子市別所2-22 | 平成3年3月 |
別所第二団地 [写真あり] | 八王子市別所2-30 | 平成4年3月,平成5年3月 |
長池団地 [写真あり] | 八王子市別所2-43 | 平成7年3月 |
長池第二団地 [写真あり] | 八王子市別所2-47 | 平成7年3月 |
蓮生寺団地 [写真あり] | 八王子市別所1-29 | 平成7年3月 |
別所一丁目団地 [写真あり] | 八王子市別所1-39 | 平成9年4月 |
別所一丁目第二団地 [写真あり] | 八王子市別所1-48 | 平成11年3月 |
別所一丁目第三団地 [写真あり] | 八王子市別所1-45 | 平成11年3月 |